九州国立博物館で1月5日まで開催されている、「三国志展」を見てきました。
吉川英治版の三国志を読み始めたばかりで、三国成立まで至ってませんが、当時使われていた武器が展示してあったり、当サイトのテーマである「竹」に関する展示があったりと楽しめました。
三国志展では、ほぼ全てを撮影していいということで撮った写真も紹介します。九博のロゴ入り写真は九州国立博物館より提供して頂いたものです。
会期は2020年1月5日までですが、12月23日~31日は休館日なので注意です!
三国志展は興味深い
まずは…みんな大好きなこの方から
愛された関羽の像
入ってすぐに迎えてくれるのは、みんな大好き「関羽像」。明の時代、15世紀くらいに作られた青銅製の像です。
写真では見ていたのですが、実際目の前にすると迫力がすごい、美しい。こちらを睨む眼力が怖いくらいで、30分以上は十分に見ていられるくらいに細部まで作り込まれていて、愛され方がすごい(語彙力なし)です。
ちなみに、九博4階では関羽の特集展示がありますので、ぜひ合わせて見られると面白いです。
諸葛亮孔明を説得したい劉備
関羽像をじっくりと見たあと少し進むと、ぜひ見たかった劉備が諸葛亮孔明を誘っている絵図です。松に遮られた場所で振り返って心配そうに(?)見ているのは、劉備ととともに行く「関羽」と「張飛」。
劉備は部下(諸葛亮の知り合い)に諸葛亮を紹介され、ぜひとも諸葛亮孔明と組みたく、3度も訪ねて行ってやっと了承を得たといいます。三顧の礼ですね。
そんな劉備を見ている関羽と張飛。どういう気持ちだったのか、想像すると面白いです。
展覧会は、こんな面白い絵を実際に見ることが出来るところが好きです。
飛び交う矢と弩(ど)
三国志展で印象が残るのは飛ぶ矢の展示です。
三国志の時代もそうなのですが、銃のない時代の物語を読むと「雨のように降り注ぐ矢」の描写をよく見ます。三国志アニメでもあった気がしますが、こんなにも大量に迫ってくる矢を前に、さぞ怖かっただろうなといつも思います…。
三国志では、目に矢が刺さっても戦う武将の話まであって…やはりそんな時代に生まれなくてよかったとつくづく思うばかりです。
このような矢は、弩(ど)という今でいうクロスボウのようなもので飛ばされていたようで、紀元前(5世紀)には発明されていたそうです。
私のイメージだと、日本の場合、弓矢 → 火縄銃という感じで、このような弩(ど)は日本で使われていたのかな?とちょっと考えてしまいました。
紀元前(当然、仏教伝来以前)には大陸にはあったみたいなので、伝わってきてそうです。
竹簡・筆・書刀
木簡というのはよく聞きますが、同じように竹簡も使われていました。
中国では三国志時代のものが大量に発見されているようで、どんなふうに見つかったのか気になります。見てみると状態もいい感じで文字を読むことができます。
書いてあるのは、船の大きさ、米の管理の記録などなど、行政として重要なことが書いてあったようです。
こちらは、「書刀」という書き損じた竹簡や木簡を削る道具と、書くための「筆」を模した青磁で作られた副葬品です。
陶器ではなく青磁で作られているというのが、なんか良いですね。
棺を置く台が可愛い
どこか可愛らしもある石造りの虎(とら)、棺を置くための台座らしいです。
有力者が埋葬された古墳から出土されたこの虎は、その有力者の「力」を現すものなのでしょうね。
大真面目に作られたもののようですが、今の目で見ると、「可愛らしい」が先になってしまいそうです。
三国志展は余裕(2時間ほど)を持っていくと楽しい
ごくごく一部を紹介したわけですけど、私の場合2時間半ほどを展示室で過ごしてしまいました。
曹操のお墓のことや白磁の壺、文字が書かれたお墓のレンガ、金の帯金具、各種絵図。
それに、横山光輝さんの原画も展示がありました!
見どころが多すぎて、三国志をほとんど読んでいなくても興味は尽きないほどに充実した展示でした。さらに、写真を撮っていいというのも嬉しかったです。自分のテーマや好みに沿ったものを撮影して思い出として残せます。
公式サイト:三国志展 九州国立博物館
2020年1月5日(日)までです!
三国志をこれから読む方へのおすすめ
三国志を予習したい方へ
三国志は大まかに4通りあります。
- 三国志演義
- 正史三国志
- 小説版三国志
- マンガ版三国志
軽く概要を知りたければ、マンガ版の三国志がおすすめです。マンガ版でも長いのですがひと通り読まれてみるといいかと思います。
もっと軽くわかりたいのであれば、「三国志 ─まんがで読破─」も読みやすくていいです。このシリーズは、一巻で完結なところが良いです。
次に、吉川英治版の三国志(小説)がおすすめです。中国で書かれた三国志演義をもとに書かれていて、読みやすいかと思います。私は吉川英治版を読んでいます。
しかし、本当に三国志を読みたいのであれば、やはり三国志演義を日本語に翻訳されたものを読まれるのがいいですし、曹操のことをもっと愛したければ正史三国志も読みましょう。
ちなみに、吉川英治版の三国志は青空文庫(Kindleでok)で無料で読むことができます。本編は2巻からです。
令和を見に行ってきました
午前中に三国志展を見たあと散策していたら、目があったおじちゃんに「令和は見た?」と話しかけられました。
どうやら近くの坂本八幡宮にそれはあるとのこと…(今もあまり理解してません)
そこで、30分ほど歩いて行ってみると
ありました!
詳しくは「坂本八幡宮 令和」で検索してみてください。
この日は休日だったこともあって、沢山の人が訪れられていて、
コレを持ってアレをしている人も見かけました。
それと…
竹好きとしては見逃してはいけない。
九博のわりと近くの竹林には、金明竹が生えていました。金明竹はうちの近くにもありますが、散歩中に不意に珍しい竹を見つけると嬉しいです。
いろんな所をたまに散策してみると、出会いがあったり、初めて見るもの、初めて知るものがあって楽しいですね。
それにしても、地区の役員を始めてからというもの、時間が思うように使えない…。三国志展ももっと早くにいって楽しみたかったなぁ。
ともあれ、三国志展、すごいです。
公式サイト:三国志展 九州国立博物館
会期:2020年1月5日(日)まで
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